“BLUE”
三塚知貴 Tomoki MITSUKA (Tenor Trombone)
川原聖仁 Masahito KAWAHARA (Tenor Trombone)
榎本裕介 Yusuke ENOMOTO (Tenor Trombone)
朝里勝久 Katsuhisa ASARI (Bass Trombone)
Recorded at SOS-MUSIC Studio,Tokyo on February 5,6,7,21&26,2018
Engineered by Masanobu TAKEI(SOS-MUSIC)
Photography;Toru TAKAMATSU(WAVE)
Design;Masaya HONDA
Special Thanks;Kanako IIDA,Eriko KIRIYAMA,Wakako SAKAMOTO,Kazuo SUZUKI(Musicstore.JP),Hajime TAGUCHI&Yuko YAMAMOTO
Made In Japan

And That's That
この曲は、1985年にThad Jonesが指揮をとっていた頃のCount Basie楽団が来日した際に演奏ました。
作曲は、その当時にドラマーとして参加していたDennis Mackrelによるもの。
Basieのサウンドを基軸にThe Thad Jones/Mel Lewis Orchestraのエッセンスも加味されたような楽曲構成やメロディーで、そのキャッチーさが人気で、日本の学生・社会人ビッグバンドでも頻繁に演奏されている曲です。
そのビッグバンドサウンドをトロンボーン四重奏の為に凝縮、曲の魅力を余すことなくカヴァーしたアレンジに出来たと自負しています。
Prettyなメロディから始まり、川原・三塚のアドリブソロを経て、ドラマティックなシャウトコーラスが、途中に榎本ソロを挟んで、もうひと波やってくる感じ。
演奏しながらもグッとくるのは、楽曲自身が持っているチカラですね。
そんな、ワクワクしながら吹いている我々の気持ちが伝わったら嬉しいです。
(by 三塚知貴)
Li'l Darlin'
僕は学生時代Big Bandをやっていたのですが、そこで多く演奏していたのがこの「Li’l Darlin’」を始めとして数々の名演を残すCount Basie & His Orchestra のナンバーたちでした。この曲を聴くと学生時代の思い出が甦って懐かしい気持ちになります。
さてこのアレンジですが、僕が生まれて初めてアレンジというものに挑戦したこれまた思い出深い一曲です。初めて取り組む作業だったので何か自分に縁があるものをアレンジしてみたいと探していたところ、この曲に思い至りました。
Count Basie & His Orchestraでの演奏はスローな4beatなのですが、VoltzではミディアムテンポのFunkの曲調にしています。
実はこの「Li’l Darlin’」という曲には面白いエピソードが付いていて、作曲者のNeal Heftiはこの曲のテンポ設定をスローではなく、もっとかなり早いテンポで演奏するように考えて作っていたそうです。実際リハーサルも早いテンポで行われていたという噂ですが、本番の時にCount Basie御大が突然ゆっくりなテンポでカウントを出したそうです。その場にいたらかなりびっくりするような出来事ですが、この無駄のない美しいメロディを際立たせることになることをCount Basieさんはわかっていたんだなぁなんて思います。
オリジナルではTrumpetのsoloでたくさんの素晴らしいテイクが残されていますが、そこはVoltz。
Tromboneしかいません。
三塚、川原、榎本、朝里の順番でsoloを掛け合っています。その後のsoliにもご注目ください。
(by 榎本裕介)